2004年12月18日
大丈夫
僕はここに実名で書いている。
だから当然、見知らぬ人以外に、友人、知人、家族、親戚が見ている。
これはなかなか緊張することである。
言葉に責任を持たなければいけなくなる。
昨日の日記を読んだ母は心配したらしく「大丈夫?」という電話が来た。
もちろん、大丈夫である。
このような精神的な大波は、普通の状態なのだ。
たとえ一日中頭を抱えていても大丈夫。
これはかつてない絶体絶命の状態なのではないかと想いながら、自分の人生に厳しく向き合うチャンスだと言い聞かせる。裸の心を直視できるチャンスはそうはない。だから”大丈夫”なのだ。
僕はナイフエッジの稜線をバランスをとりながら登攀しているのであり、フリーソロを志向しているのであり、荷物は限りなく減らそうと努めているのであり、際どいムーブも現れるし、天候も安定しない。ビバークの連続である。食料も限られている。もしかしたら凍傷にかかるかもしれない。しかし、登攀を続ける意志は根底で揺るぎないのであり、例えどれだけ悪天候で、どれだけ酸素が薄くとも、視界ゼロだとしても、大丈夫なのである。稜線上で、命が燃えている限り、大丈夫なのである。
むしろ、責任のない言葉を言いだした時こそ「大丈夫?」と問いただされたい。
顔のない、無難な言葉を発しだした時こそ、本当の危機が始まっている。
投稿者 tsuyoshi : 2004年12月18日 02:28
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