2006年04月20日

写真展めぐりふたたび

新宿に用があったついでに、またいくつか写真展めぐりをしてきました。写真展は無料のところがほとんどなので、気楽に見に行けます。
その中で、いいなと思ったのがふたつありました。

新宿ニコンサロンの春日広隆展「存在と時間
草むらとか、砂漠の部分とか、岩山とか、木とか、そういう自然物を切り取っているだけなのだが、すごい存在感だった。おそらく中判か大判カメラで撮ったものをスキャンし、デジタル出力しているのだろうが、もう、草の一本まで、砂の一粒までも分かるぐらいに高詳細にプリントされていた。この「高詳細」というのがこの作品の核心だった。ひとつひとつの作品に、息を止め顔をぎりぎりまで近づけて見入ってしまう作品だった。ミクロの、細部の、極小単位が集まって、一つの木や草や岩山になっていることがありありと感じられ、じーっと見ていたら頭がくらくらした。細部へ細部へという方向から立ち現れる質感が圧倒的だった。このくらくら感は、オリジナルプリントでないと十分には感じられないと思った。苦しくなるぐらい見るものに緊張を与える作品だった。撮った後、膨大な手間と暇をかけて、ものすごいこだわりを持ってプリントしたのだろうということがありありと感じられた。かなり好きな写真だった。

コニカミノルタプラザの森弓月写真展 「花天
夕暮れにフラッシュで空を背景に花を撮った作品。フラッシュをたいてスローシャッターにしているのだと思う。なんだか、本当の花でできた花火のようで不思議だった。上記の写真が大人の本気の作品だったのに対して、こちらは若く溌剌とした印象で、見ていて緊張はしない。むしろ、きっと楽しんであれこれと花を空を組み合わせたんだろうなということが想像できて、見る側も楽しくなる。こういう写真も好きだ。

ところで、今日新宿の雑踏を歩いていたら、たくさんの人がいて、それでつくづく、こんなにたくさんの人の中でも、出会えるのはごくわずかな人たちに過ぎないのだなと思った。みんな色々なことを想っていて、きっと話したら楽しそうなひともたくさんいるだろうに。こういうことは程度の差こそあれいつも感じることなのだけど、今日は特に強く感じた。たぶん、写真展を見て、みんないろんな情熱と労力を、いろいろな方法で費やしているんだなと思ったからだと思う。

投稿者 tsuyoshi : 2006年04月20日 02:59

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