2007年04月02日
映画「デック 子どもたちは海を見る」
ドキュメンタリー映画「デック 子どもたちは海を見る」
先月の中旬に見に行った映画。
前日の真夜中に突然友人から電話が来て、明日この映画を見に行かないかと誘われた。それで、リンクした映画紹介ページを覗いたのだけど、正直興味をそそられなかった。でも、せっかく誘ってくれたのだからと観に行ったのだ。
そしたらすごくいいドキュメンタリー映画だった。
僕はその日徹夜していて、ものすごく眠い状態で見に行って、これは絶対に途中で寝てしまうと思っていたのだけど、とんでもなかった。すぐに映画に引き込まれて、全く眠くならないどころか、見終わったあと眠気がまったくなくなってた。
タイの山の中の学校に通う子どもたちを撮ったドキュメンタリー映画。
見る前は、JICAでの上映だし、途上国支援の話らしいし、先入観からなんとなく「いかに悲惨な状況か」「いかに僕たちが傲慢な生活をしているか」を見せられるような気がして、なんだかなあと思いながら見に行ったのだけど、そういう分かりやすいテーマやメッセージがあるような映画ではなかった。もっと喜びに満ちた映画だった。
海を見たことのない子どもが、ずっと海を見たいと思っていて、そして中学校の修学旅行ではじめて海を見に行く。そういうとてもシンプルな話。シンプルだけど深みのあるシンプルな話。子どもたちはほんとうによく笑い、よく泣いていた。感情を抑圧していなかった。海を見たときの子どもたちの嬉しそうな表情が、あらゆるムツカシイ問題を逆照射するかのようだった。川の源流部に住む子どもたちが、その川の流れる先を見に行くという話は、なんかずるいって思ってしまうぐらい詩的だと思った。
海を見ることをあれだけ心待ちにできる、海を見ることをあれだけ喜べるということ。あのような、大喜びではじめて海をみるような体験は、心の中にたまってしまうものを大津波のような力で一掃するようで、見ていてとても清々しかった。
憧れを持ち続けること、憧れを溜めて、待ち続けて、一気にひっくり返すようなシンプルな生き方。いいなあと思った。ああいう心を根こそぎなぎ倒されるような喜びを体験することは、その後の原体験になるだろうなと思った。
監督は二人のタイ人の女性。一年間その村に住み込んで撮影したらしい。深い信頼関係が築けているのが見ていて伝わってくる。そういうのは見ていて安心するし、ほんとうにいい場面をしっかり撮っている。
自主上映のようにしか上映していなくて、関東では4月6、7日に広尾のJICAでまた上映会があるらしい。タダで見れるのでお得です。タダだから見てみようと気軽にいくのがいいと思われます。ポレポレ東中野などのドキュメンタリーをよく上映してる映画館で上映してもぜんぜんおかしくない、すばらしい映画でした。
投稿者 tsuyoshi : 2007年04月02日 13:27
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